1. 直腸がん手術・入院にかかる費用目安

直腸がんの治療には、手術費用だけでなく、入院費や検査費用、薬剤費、さらには術後の通院費用など、多くの出費が伴います。

手術・入院の一般的な費用

• 手術費用：保険適用3割負担の場合、約30〜50万円
• 入院費用：1日あたり約1〜2万円（差額ベッド代・食事代含む）
• 検査・薬剤費：術前検査・術後フォロー含め数万円〜十数万円

直腸がん手術の場合、入院期間は平均10〜14日程度が多く、総額では50〜100万円前後になるケースが一般的です。

保険適用と自費診療の違い

医療保険の適用があれば、上記の3割負担が原則となりますが、先進医療や差額ベッド代は全額自己負担になることが多いため、事前確認が必要です。

2. 高額療養費制度とは

制度の概要

高額療養費制度とは、1か月あたりの医療費が一定額（自己負担限度額）を超えた場合、超えた分が後日払い戻される制度です。

例えば、70歳未満で年収約370万円〜770万円の方の場合、1か月の自己負担限度額は約8万円＋（医療費－267,000円）×1% となっています。

利用方法

1. 病院の窓口で「限度額適用認定証」を提示
2. 会計時に高額療養費適用額だけを支払う
3. 申請すれば、さらに還付が受けられるケースも

この制度を利用することで、突然の高額な医療費にも対応しやすくなります。

3. 自治体の助成金・保険の活用法

自治体による医療費助成

多くの市区町村では、所得や年齢、家族構成に応じた医療費助成制度を設けています。 例）

• がん患者医療費助成
• 重度疾病医療費助成
• 生活保護受給者向け助成

詳細は各自治体の窓口で確認することが重要です。

民間の医療保険・がん保険の活用

加入済みの医療保険やがん保険があれば、手術給付金や入院給付金が受け取れる場合があります。

• 手術1回につき給付
• 入院1日につき給付
• 通院・先進医療特約なども対象

万一に備えて、保障内容を見直すことも大切です。

4. まとめ

直腸がん手術には高額な費用がかかりますが、高額療養費制度や自治体の助成金、民間の医療保険を適切に利用することで、経済的な負担を大きく軽減することが可能です。

事前に必要な情報をしっかり把握し、手続きや制度利用を計画的に進めることで、不安を少しでも和らげることができるでしょう。