本物の翡翠を見分ける5つの方法|初心者でも安心の鑑定ポイント

翡翠のA/B/C貨の違い、構造や光沢の見方、偽物の見分け方まで、初心者でも分かりやすく解説。日本人が知っておくべき5つの鑑定ポイントをご紹介。

翡翠を購入する前に知っておきたいこと

日本では翡翠(ひすい)が「神秘の石」として古来より親しまれてきましたが、市場に出回る商品の中には偽物や加工品も多く、初心者には見分けが難しいのが現実です。本記事では、「翡翠 見分け方」をキーワードに、A/B/C貨の違いから光沢や構造の観察、証明書の見方、よくある偽装方法まで、日本人ユーザーが安心して翡翠を選べるようになる5つの鑑定方法を詳しくご紹介します。

A貨・B貨・C貨の違いを理解しよう

翡翠には「A貨」「B貨」「C貨」と呼ばれるランクがあります。これらは加工の有無によって分類され、価値や品質を判断する基本となります。

▶ A貨翡翠(天然翡翠)

  • 加工なしの完全な天然石
  • 着色や樹脂含浸がされていない
  • 最も価値が高く、資産性も高い

▶ B貨翡翠(漂白・樹脂含浸)

  • 化学薬品で不純物を除去し、樹脂で補強
  • 見た目は美しいが耐久性に乏しい
  • 資産価値はA貨に比べて大幅に下がる

▶ C貨翡翠(着色+B貨加工)

  • 着色処理された人工的な翡翠
  • 「偽物」に近い扱い
  • 経年劣化や色落ちのリスクが高い

このA/B/C分類は、翡翠を選ぶ上での第一ステップです。

構造・色・光沢を観察する

翡翠を目で見て触って判断する際、注目すべきは「構造」「色」「光沢」の3点です。

◆ 構造(内部の粒や繊維)

  • 本物の翡翠は微細な粒子状の結晶が集まった構造
  • ルーペなどで見ると、天然特有の繊維状パターンが確認できる
  • 人工物は不自然に均一で「ガラスのような質感」がある

◆ 色の分布

  • A貨翡翠は色の分布が自然でグラデーション的
  • 着色されたC貨は、一様な色合いになりやすい

◆ 光沢感

  • 天然翡翠は表面にしっとりとした油脂光沢がある
  • B/C貨はプラスチックのようなテカリや、不自然な輝きが見られることも

強光鑑定 vs 専門機関による検査

一般ユーザーでもできる簡易鑑定として「強光ライト(ペンライト等)を使った観察」が有効です。

▶ 強光ライトでのチェック

  • 翡翠に強い光を当てて、内部構造のムラや亀裂を確認
  • 天然翡翠は内部に**若干のクラック(裂け目)**や構造の差が見える
  • 樹脂処理されたB/C貨は、光が妙に均一に通る傾向あり

▶ 専門機関の分析(X線・分光器)

  • より確実な判定には、宝石鑑別機関による検査が最も信頼性が高い
  • 特に資産として購入する場合は、第三者機関の鑑別書が必須

翡翠の証明書(鑑別書)の正しい見方

日本や海外の鑑別機関から発行される「鑑別書(Certificate of Gem Identification)」を読むことで、その翡翠の処理内容や分類が分かります。

鑑別書に記載される主な情報

  • 鉱物名(例:天然ジェダイト)
  • 色調と透明度
  • 加工処理の有無(無処理=A貨、処理あり=B/C貨)
  • 発行機関の名称と印影

注意点

  • 「天然翡翠」とあっても処理の有無は必ず確認
  • 信頼性のある機関(例:中央宝石研究所、日独宝石研究所など)の書類を選ぶ

よくある偽装方法とその見分け方

市場には精巧に作られた偽の翡翠が流通しています。以下のような偽装手法に注意が必要です。

代表的な偽装パターン

  1. ガラス製翡翠 → 光を当てると「不自然な虹色反射」が出ることが多い
  2. クォーツを翡翠風に加工 → 繊維構造がない、重さが軽い
  3. プラスチック製の模造翡翠 → 指で叩くと「軽く、鈍い音」がする。熱を感じない

見抜くコツ

  • 手触り(冷たさが持続するのは天然石)
  • 重さ(本物はずっしりと重い)
  • 拡大観察(構造が確認できるか)

本物の翡翠を見極めて、安心の買い物を

翡翠は美しいだけでなく、精神的な価値や資産性を兼ね備えた宝石です。しかし市場には数多くの偽物や加工品が存在します。本記事で紹介した5つの鑑定ポイント——「A/B/C貨の違い」「構造・光沢の観察」「強光チェック」「証明書の見方」「偽装手法の理解」——をしっかり押さえることで、初心者でも安心して翡翠を見分けることができるでしょう。

信頼できる専門家や鑑別機関の助けを得ながら、自分にとって本当に価値ある翡翠を見つけてください。