脂肪を部分的に減らしたい、特定の部位だけをスッキリさせたい——そんな悩みを持つ方にとって「脂肪溶解注射」は気になる選択肢でしょう。ダイエットや運動では落ちにくい脂肪をピンポイントで狙えるこの施術ですが、打つ部位によって効果の現れ方やリスクが異なります。本記事では、顔と体それぞれの代表的な部位に焦点を当て、効果や注意点を詳しく解説します。

脂肪溶解注射とは？

脂肪溶解注射は、脂肪細胞を薬剤の力で破壊し、体外に排出させる施術方法です。主成分はフォスファチジルコリンやデオキシコール酸で、脂肪細胞そのものを減少させるため、リバウンドしにくいという特徴があります。メスを使わず、ダウンタイムが短いことから、忙しい現代人に人気の美容医療手段の一つとなっています。

【顔編】小顔効果を狙える注射部位

下あご（あご下の脂肪）

二重あごが気になる方には、下あご部分への脂肪溶解注射が効果的です。この部位は脂肪が溜まりやすく、全体の顔印象を左右する重要なパーツです。施術後はフェイスラインがすっきりし、小顔効果が期待できます。

施術後は軽度の腫れや赤みを感じることがありますが、通常は数日で落ち着きます。1回の注射でも変化を感じる方もいますが、理想の輪郭を目指すなら2〜3回の施術が推奨されます。

頬（フェイスライン）

頬の脂肪が多いと、顔全体が丸く、重たい印象になります。頬への脂肪溶解注射は、シャープなフェイスラインを目指す方に適しています。ただし、頬は皮膚が薄く、脂肪が少ない方には不向きな場合があります。注射の深さや範囲は、施術者の判断が重要です。

【体編】各部位ごとの特徴と効果

腹部（下腹・側腹）

ダイエットをしても落ちにくい下腹部の脂肪。脂肪溶解注射なら、ピンポイントで脂肪を減らすことができます。施術後は、1〜2週間かけて徐々に脂肪が分解・排出されるため、効果を実感するには数回の施術が必要です。

広範囲の場合、数回に分けて注入する必要があります。腫れや軽度の硬さを感じるケースもありますが、ほとんどの場合は自然に改善します。

大腿（内もも・外もも）

スカートやパンツを履いた時に気になるのが太もも。特に内ももは脂肪が付きやすく、脂肪溶解注射の効果が現れやすい部位の一つです。一方、外ももは皮膚が厚く、やや時間を要する場合もあります。

施術後は内出血や腫れが出ることがありますが、数日〜1週間ほどで回復します。施術前にはセルライトの有無や筋肉の状態も考慮されます。

上腕（二の腕）

「振り袖」とも言われる二の腕の脂肪は、年齢とともにたるみやすくなります。脂肪溶解注射を行うことで、見た目がすっきりし、ノースリーブも自信を持って着こなせるようになるでしょう。

二の腕は比較的脂肪層が薄いため、効果の現れ方は穏やかです。また、皮膚のたるみが強い場合は、別の施術を併用するケースもあります。

部位による効果の違いと注意点

脂肪溶解注射は、どの部位に打っても一定の効果が期待できますが、脂肪の厚さや皮膚の状態、体質によって反応に違いが出ます。

たとえば、顔は脂肪層が薄く、変化が見えやすいものの、腫れや赤みが目立ちやすい傾向にあります。体は脂肪が厚いため施術回数が増えることもありますが、仕上がりの満足度は高い傾向があります。

いずれの部位でも、数日から1週間ほどの回復期間を想定しておくと安心です。施術後のマッサージや冷却など、医師の指導に従ってアフターケアを行うことが大切です。

施術前に確認すべきポイント

脂肪溶解注射を受ける前には、以下の点を必ず確認しておきましょう。

• 使用される薬剤の種類と安全性
• 担当医の経験・技術
• 脂肪の状態に応じた施術プランがあるか
• ダウンタイムや副作用の説明が十分か
• 術後のサポート体制が整っているか

不安な点がある場合は、事前カウンセリングで納得いくまで相談することをおすすめします。

目的に合った部位選びが満足度を左右する

脂肪溶解注射は、顔・腹部・大腿・二の腕など、様々な部位に対応できる優れた施術です。しかし、部位によって効果やリスクに違いがあるため、どこに注射するのが最も効果的かを見極めることが大切です。

信頼できるクリニックで自分の体型や悩みに合った提案を受け、丁寧なアフターケアを受けることで、理想のボディラインに近づけるでしょう。