不妊症の原因とは?女性・男性別にわかりやすく解説する医療ガイド

🕒 2025-08-04

不妊症は多くのカップルにとって深刻な悩みです。本記事では、女性・男性それぞれの原因をわかりやすく解説し、原因不明のケースや検査の流れ、具体的な治療法とその費用感、さらには日本国内で信頼される不妊治療専門クリニック情報も網羅。妊娠を望む方々が最初の一歩を踏み出すための信頼できる情報を提供します。

不妊症は、赤ちゃんを望むカップルにとって大きな悩みのひとつです。日本では、夫婦の約5〜6組に1組が不妊を経験するとされており、その原因は男女ともに多岐にわたります。本記事では、不妊症の原因を女性・男性別に分けて解説し、検査・治療の流れや費用感、心理的サポートの方法、そして信頼できる医療機関の選び方まで、わかりやすくご紹介します。

不妊症とは?

不妊症とは、妊娠を望んで避妊をせずに性生活を継続しているにもかかわらず、1年以上妊娠に至らない状態を指します。ただし、年齢が35歳を超える場合には、6ヶ月経っても妊娠しない時点で医療機関の受診が推奨されます。

女性側の不妊原因

排卵障害

ホルモンバランスの乱れや多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)などにより、正常に排卵が行われない状態です。ストレス、急激な体重増減、加齢なども影響します。

卵管因子

卵管閉塞や癒着によって、卵子と精子が出会えない状況です。子宮外妊娠の既往やクラミジア感染が関係することがあります。

子宮の異常

子宮筋腫、子宮内膜ポリープ、子宮奇形などが着床の障害となる場合があります。

子宮内膜症

子宮外に子宮内膜組織が増殖することで、炎症や癒着が起き、妊娠しづらくなります。

男性側の不妊原因

造精機能障害

精子の数が少ない(乏精子症)、運動率が低い(精子無力症)など。加齢や喫煙、過度の飲酒、ストレス、熱などが影響します。

精路閉塞

精子が通る管が閉塞していることで、精子が射出されない状況です。

勃起障害(ED)・射精障害

性的機能の問題により、自然な性交が難しい場合も不妊の要因になります。

原因不明不妊とは?

検査を行っても明確な原因が見つからない場合、「原因不明不妊」と診断されます。全体の約10〜20%がこのタイプに分類され、ストレスや免疫異常、受精障害、着床障害などが背景にあると考えられています。

不妊症の検査と診断の流れ

初診と問診

医師による生活習慣、月経周期、性交の頻度などの確認。

基礎体温とホルモン検査

排卵の有無やホルモンバランスをチェックします。

超音波検査・子宮卵管造影検査

卵管の通過性や子宮の形状を確認します。

精液検査

男性の精子の数、運動率、奇形率などを測定。

その他検査

血液検査、感染症検査、内分泌検査、フーナーテスト(性交後試験)など。

不妊症の治療方法

不妊治療は、カップルの年齢や原因、過去の治療歴などによって段階的に行われます。

タイミング法

排卵のタイミングを予測し、その時期に性交を行う方法。排卵検査薬や超音波によるフォローアップが行われます。

排卵誘発法

排卵が不規則、またはない場合に、排卵誘発剤(クロミフェンやhMGなど)を使用して排卵を促す治療。

人工授精(AIH)

排卵日に合わせて、採取した精子を子宮内に注入する方法。自然妊娠に近い方法で、数回試みるのが一般的です。

体外受精(IVF)

卵巣から卵子を採取し、体外で精子と受精させてから、受精卵を子宮に戻す方法。高度な技術が必要となります。

顕微授精(ICSI)

1つの精子を顕微鏡下で卵子に直接注入する方法。精子数が極端に少ない男性に適用されます。

その他の治療法

漢方治療、心理療法、栄養療法などを併用するケースもあります。

不妊治療にかかる費用の目安

治療の内容によって大きく異なります。以下はおおよその自己負担費用です(保険適用外の場合)。

  • タイミング法・排卵誘発:5,000〜15,000円/月
  • 人工授精(AIH):10,000〜30,000円/回
  • 体外受精(IVF):30万〜60万円/周期
  • 顕微授精(ICSI):35万〜70万円/周期

※2022年より体外受精や顕微授精の一部が健康保険の適用対象になりました。保険診療の有無により、実費額は変動します。詳細は医療機関へ確認が必要です。

不妊治療に対応している医療機関(参考)

以下は、日本国内で不妊治療に実績のある医療機関の一例です。

加藤レディスクリニック(東京)

  • 特徴:自然周期を活かしたIVFに定評あり
  • 公式サイト:https://www.towako-kato.com/

銀座こうのとりレディースクリニック(東京)

  • 特徴:女性医師中心、カップルへの丁寧な心理ケア
  • 公式サイト:https://www.ginza-kounotori.com/

IVFなんばクリニック(大阪)

  • 特徴:関西屈指の実績、顕微授精に強み
  • 公式サイト:https://www.ivfnamba.com/

福岡山王病院生殖医療センター(福岡)

  • 特徴:九州トップレベルの技術と安心サポート体制
  • 公式サイト:https://www.f-sanno.jp/

※地域・方針・治療内容により医療機関の選択は異なります。まずは地域の婦人科または不妊専門クリニックに相談することをおすすめします。

心のケアとパートナーの関係

不妊治療は、肉体的な負担だけでなく、精神的にも大きなストレスを伴います。治療が長期化すると、自己否定感や孤独感を感じやすくなり、パートナーとの関係にも影響が出ることがあります。

  • カウンセリングを積極的に活用する
  • お互いの思いを定期的に話し合う
  • ストレスを感じたときは一時的に治療を中断する選択肢も視野に入れる

治療は二人三脚で進めるものであり、夫婦の信頼と協力が不可欠です。

まとめ

不妊症の原因は男女ともにさまざまであり、正しい知識と適切な検査・治療が大切です。治療法には多くの選択肢があり、年齢や体調、パートナーとの関係を考慮して進めていくことが重要です。また、費用面や精神的なケアも考慮しながら、信頼できる医療機関を見つけて無理のないペースで取り組むことが、妊娠への第一歩になります。