断熱マットでエアコン室外機の温度と電気代は下がる?
夏の電気代を少しでも抑えたい――そう考える方が年々増えています。特に暑さが厳しい都市部では、「エアコンの室外機が熱くなりすぎて効率が落ちているのでは?」と気になる方も多いのではないでしょうか。 そこで注目されているのが「断熱マット」。エアコン室外機に取り付けるだけで温度が下がり、冷却効率が向上すると言われていますが、本当に効果があるのでしょうか? 今回は実際に断熱マットを使用して、エアコン室外機の温度変化と電力消費にどれほど影響が出るのかを2週間かけて検証してみました。
室外機に断熱マットを設置する前後で温度を比較
最初に行ったのは、設置前と設置後の温度比較です。7月中旬、関東地方の猛暑日に合わせて実験を実施しました。温度は日中のピーク時(14:00〜15:00)に赤外線温度計を使って測定しています。
- 設置前の最高温度:61.3°C
- 設置後の最高温度:48.7°C
結果は一目瞭然。設置後は約12℃の温度低下が見られました。直射日光の影響を軽減したことで、室外機自体の熱暴走を防げていることがわかります。
また、周囲のコンクリートからの照り返しも断熱マットでややカットできた印象です。
実際の節電効果をチェック
「温度が下がったからといって、本当に電気代が安くなるのか?」というのが多くの方の疑問だと思います。そこで、スマートプラグを使って冷房使用時の消費電力をモニタリングしました。
- 設置前の1日平均消費電力:7.8kWh
- 設置後の1日平均消費電力:6.5kWh
つまり、1日あたり約1.3kWhの削減、電気料金にして約40円の節約が確認できました。月に換算すると約1,200円、夏季3ヶ月で約3,600円の節約につながる可能性があります。
もちろん、使用環境や時間帯、部屋の断熱状況によって変動はありますが、一定の効果は見込めると言えるでしょう。
2週間使ってみて分かったこと
断熱マットを2週間使い続けた結果、私たちが実感したのは以下の3つのポイントです。
- 室外機からの熱気が明らかに軽減 ベランダに出たときのムワッとした熱気が和らいだ感じがありました。
- エアコンの効きが早くなった 設定温度に達するまでの時間が短縮され、無駄な運転時間が減った印象。
- 取り付けは簡単、コスパ良し 断熱マットは1,000〜2,000円程度で手に入る上、固定もマジックテープなどで手軽。DIY初心者でも問題なく取り付けられました。
まとめ:断熱マットは「やって損なし」
エアコン室外機への断熱マット設置は、初期投資が少なく、手軽に始められる省エネ対策としておすすめできます。すぐに劇的な節電になるわけではありませんが、毎日コツコツと積み重ねれば、夏の光熱費を少しずつ抑えることができます。
特に都市部のベランダや戸建ての南向きの外壁など、直射日光が強く当たる場所では明確な温度低下効果が確認できるため、設置の価値は高いでしょう。
もし「最近エアコンの効きが悪い」「電気代が気になる」と感じている方がいれば、まずは断熱マットから試してみるのも良いかもしれません。